Coffee Break (株)タイトー代表取締役専務 林 隆

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(株)タイトー
代表取締役専務 林 隆
 先日、アミューズメント産業界の統計調査がまとまったが、ロケーション全体の売上高も、製品の販売高も前年を大きく下回る結果となった。

 過去からの推移のグラフを見ていて、果たしてこの右肩下がりの傾向に歯止めの掛かる時は来るのだろうか?とボンヤリ考えていたら、ある本の事を思い出した。その本とは、昨年12月に日本でも出版され、一時べストセラーにもなったスペンサー・ジョンソンの「チーズはどこへ消えた?」と言う本だ。

 話の内容はいたってたわいなく、チーズを探し求める二匹のネズミと二人の小人達の、迷路の中で起きた物語だが、突然消えて無くなったチーズの山を、「もうチーズは、ここには戻って来ない。だから新しいチーズを探しに行こう」と決心し行動に移す一人の小人と、「チーズはなくなったんじゃない、きっとまた、ここに戻ってくるんだ。戻って来るのを待とう」と言ってその場を動こうとしないもう一人の小人の、いかにも象徴的な考え方が示唆に冨み、印象的だった。

 この話は単なる寓話だが、未来を100%見通す事の出来ない我々にとって、この問題は決して他人事ではない。何故なら、単に景気の影響ばかりではない大きな構造変化が、この統計調査にも現れている様に感じられるからだ。

 未来は単にやってくるものではなく自らの手で作り出すものなのだろうが、果たして我々のチーズを、今どう解釈すべきなのだろうか?