平成16年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
昨年を振り返ってみますと、SARSやイラク問題等、先行きの不透明感が高まる一方で、アメリカ経済の回復や中国経済の力強い発展の中にあって我が国のGDP成長率(名目)も二期連続プラス成長になるなど、我が国製造業を中心として日本経済に回復の兆しが見えてまいりました。しかしながら、デフレを背景とした失業率の高止まりや個人消費の冷え込み等は依然として解消されておらず、このような構造的な問題に対する行政の果たすべき役割の重要性を感じているところです。
我が国製造業を概観すると、製造業の付加価値額は対GDP比で約2割、製造業の事業活動に伴う他産業(物流やエネルギー等)への波及効果を含めると約3割を占めております。また、海外輸出品に占める工業製品の割合は9割を超えており、資源の乏しい我が国においては外貨を獲得する重要な産業になっております。さらに、民間の研究開発についても製造業が約9割を占めており、回復の兆しが見えてきた日本経済を持続的な成長の軌道に乗せるためにも、牽引役たる製造業の役割が大きく期待されております。
一方、我が国製造業を取り巻く環境は複雑な様相を呈しており、今後の更なる発展に向けて、本年も諸課題に積極的に取り組んでまいります。
第一に、技術開発による競争力の強化です。
我が国製造業が中長期的に競争力を維持していくためには、実用化を視野に入れた研究開発を進めていくことが重要です。当省としては、研究開発の成果が迅速に事業に直結するようなプロジェクト(「フォーカス21」)を推進するとともに、研究開発を促進する環境整備として、昨年度から研究開発促進税制を抜本的に強化しました。
特に技術開発においては、「新三種の神器」とも言われるDVD、デジタルカメラ、薄型テレビに見られるように、技術開発が新たな需要を生み出し、さらに市場における需要の拡大により新たな技術開発が促進されるという好循環を形成していくことが重要です。
第二に、IT、BT、NT、環境技術、デザインの装備による競争力の強化です。
競争力を強化し、付加価値の高い製品を世界に発信していくためには、IT、バイオテクノロジー(BT)、ナノテクノロジー(NT)、環境技術、デザインを製品及びプロセスの様々な局面で戦略的に開発・活用することが不可欠です。例えば、昨年10月に開催された東京モーターショーでのエコカーなどにも見られる環境技術については、我が国は世界最高の水準にあります。こうした強みを出来るわけがありません。明治維新も戦後も、人が変わったことにより、大きな成果が得られました。この点が、今後の大きな国家的課題になるものと思われます。
さて、昨年のアミューズメント業界においては、施設運営においてようやく薄日が差し込みはじめました。機器の販売もわずかながら回復に転じ、ここ数年来の業界にアゲインストの風が吹く中で会員各位が取り組んで来られた「新しい遊びの創出へ向けた努力」が結実しはじめた一年と位置付けられるでしょう。
オンラインゲーム機やデータカードを使用したゲーム機などこれまでにない楽しさを提供するゲーム機が大きく寄与したことは言うまでもありません。また、業務用ゲームに初めてエントリーする層を狙ったゲーム機も大きな成功を収め、これからのユーザー獲得に大きな成果があったと思われます。
本年は、このようなアミューズメント産業界の復活に向けた流れをより確実なものとすべく、当協会としても様々な取り組みで会員各位の事業展開をフォローして参りたいと思います。
具体的な活動では、本年の課題として、現状の「伝統的なコインオペレーションからの脱却」を推進して参りたいと思います。
すでに実用段階に入っている「Edy」等の電子マネー技術を業界にスムーズに取り込んでゆくことで、売上管理の合理化や人件費の削減のみならず、料金設定の多様化、消費税への対応など長い間の業界が抱える課題を一挙に解決出来るものとして期待しております。
この電子マネーシステムの導入に向けて、当協会が中心となって、6全日本アミューズメント施設者営業者協会(AOU)、日本SC遊園協会(NSA)と共同で1昨年に発足させた「ポイントマイレージ特別委員会」において熱心な検討が行われており、ゲーム機器の多様化、店舗運営の効率化を達成させ、アミューズメント業界の一層の繁栄に寄与できるよう活動を推進して参ります。
また、近年ますます比重が高くなってきた景品提供営業に関しては、これまでの景品委員会を改組、新たにAMプライズ部会を立ち上げました。部会組織として景品営業適正化に向けたこれまで以上の活動を進めて参ります。
このほか、機器データベース構築への取り組み、リサイクル問題への取り組み、展示会の見直しなど、時宜に適った活動を推進し、業界発展に寄与して参りたいと考えております。
最後になりましたが、関係各位のご指導、ご支援をお願い申し上げますと共に、皆様にとりまして新年が更なる飛躍の年となりますことを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。



